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今回は投資銀行の部門の中で投資銀行部門(IBD)とセールス&トレーディング部門に関してざっくりとお話しさせていただきます。
私は長い間外資系金融機関(証券会社)に勤務しています。これまで多くの人と仕事をしてきました。世界各国から集まった社員たちに揉まれて、時には解雇されたり、時には解雇されてすぐにまた再雇用などいろいろな経験をしました。
多くの学生さんが外資系金融機関に興味をお持ちのようです。新卒で入社してくる若手社員はとても優秀な人たちが多くあっという間に出世する人、あっという間にいなくなってしまう人など様々です。
外資系金融機関とはどういう場所なのか?というところ実際のエピソードも交えていろいろお話しできればと思います。
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投資銀行の部門
今まで数社の外資系証券会社(投資銀行)で働いておりますが組織構成は大体同じです。まず大まかに2つに分けることができます。フロント、バックオフィスです。
フロントオフィス
フロントオフィスは投資銀行の花形です。直接収益を稼ぎ出す最前線で戦う部門が並びます。
- 投資銀行部門
- セールス&トレーディング部門
- アセットマネジメント
- リサーチ(調査)部門
バックオフィス
これに対して前線のフロントオフィスのサポートしたり投資銀行の組織全体が問題なくうまく運営できるように防御網を張っているのがバックオフィスです。
- コンプライアンス部門
- 法務部門
- 決済部門(オペレーションズ)
- テクノロジー(システム)部門
- ファイナンス部門
- 資金調達部門
- 人事部門
- 内部監査部門
最近では区分けに変化も
例えばA社では上のフロントオフィス、バックオフィスの区分けの構成を変えようとしています。例えばオペレーションズはこれまで基本的にはバックオフィスとして扱われていましたがA社ではフロントオフィスに組み込むようにしています。
他にもテクノロジー(システム)に関して現在ではトレーディングなどはアルゴリズムなどプログラミングをベースにトレーディングが行われています。すでに人がいちいち意思決定をして売買をするのではなく機械がトレーディングの流れを作り出して売買しています。
最前線のトレーディングそのものを扱っているテクノロジーはフロントオフィスとして考えては良いのではないか?ということでバックオフィスからの配置転換が行われています。
投資銀行部門(Investment Banking)
通称:IBD
投資銀行部門(IBD)は主にプライマリーマーケット(発行市場)を主戦場として戦う昔からの投資銀行の花形部門です。ここで働く皆さんはインベストメントバンカー(通称バンカー)と呼ばれます。
M&Aや資本の構成に関してアドバイザリー業務を担う部隊、株式や債券、不動産証券化商品の引き受けなどを担う部隊に分かれます。マーチャントバンキング(自己資金やファンドを通じて投資を行う部隊)に関しては最近ではIBDより独立した組織になっているところです。
一般的に営業部隊はカバレッジチームと呼ばれ産業別に部隊が編成されています。それ以外(M&Aを含む)をプロダクトチームと呼びます。
ただ投資銀行部門の同じフロアにM&A以外のプロダクトチームの面々がいることは無く彼らは基本的にキャピタルマーケットのフロントオフィス所属ということになるのかと思います。
最も激務のサバイバル
おそらく投資銀行全体で一番激務であるのがこの投資銀行部門だと思います。拘束時間はたいへん長く常にプレッシャーのかかる重苦しい職場での日々は想像以上に体にこたえるものです。
10人新入社員がいれば3年後には2人くらいになっているのもよくあることです。
大変優秀な大学、大学院を卒業したバンカーたちであっても常に拘束され寝ることのゆるされない環境を年単位で生き残るのはたいへん至難なことです。
女性も少数ですがIBDに入社しますが男性同様の激務に耐えることができずに去っている人も多いのが現状です。
投資銀行部門の職位に関してはこちらでも触れています。
バンカーたちの印象はとても真面目な風貌の社員が多いこと。頭がとにかく回り理屈っぽい人も多いです。問題が起きて揉めると納得するまでとことんまで突っ込んでくるので彼らを相手にしたくないと思ってる他部門の人たちもいるかもしれません。
セールス&トレーディング部門(Sales & Trading)
セカンダリーマーケット(キャピタルマーケット)を主戦場として有価証券の売買によって収益を稼ぎ出すここもまた花形部署である。Equity(株式)、Fixed Income(債券)、コモディティ(派生商品など)、FX(外国為替)など世に出回っている金融商品の大部分を扱う。
私の経験では一般的にフロントと言われる人たちはここに所属している人を指す。
株式(Equity)
主に現物(Cash Equity)とデリバティブ(Equity Derivatives)などを扱う。
セールス部隊とトレーディング部隊に分かれる。
セールス部隊は大口の個人投資家や機関投資家たちへ営業をかけ顧客の注文に対して価格を提示するのがトレーディング部隊である。
自己勘定(Prop)でも売買をしておりこちらはトレーダーが収益を叩き出すべくトレードに励む。以前は結構な人数を揃えていたが最近はプログラムによる売買が大勢でトレーダーは生き残りに至難の時代となってしまった。
昔は顧客のトレーディングデスクと自己勘定のデスクが隣同士ということもあったりして規制当局より厳しいお叱りを受けたこともある。
債券(Fixed Income)
米国債などの外債や仕組み債などを取り扱う。株式と同様にセールスとトレーディングに分かれている。セールスとトレーディングのやり取りは私見では株式より密の関係にあると思う。
場中にセールスは電話をかけ続けている。突然にスピーカースイッチのボタンを押して大きな声で債権の価格に関してトレーダーに聞く。すぐにトレーダーは価格の返答をしてまた顧客と通話となる。
トレーダーは日本人も外国人もいるので日本語と英語が飛び交い騒がしいくらいの雰囲気の中巨額の売買が日々行われる
たまに若いセールスが間違って売りと買いを反対に売買指示を出してしまいこっぴどく怒られることも良くある光景だ。
美女と野獣
セールスチームは若くてガタイのいい筋肉ムキムキタイプの男性社員が多い。時間があれば会社かオフィス街のジムに行き体を鍛えることに余念がない。タンニングマシーンで日焼けし一年中健康そうな小麦色の男性、もしくは焼き過ぎたシゲル状態の男もたまにいる。
シャツは第2ボタン辺りまで開けてウロウロし社内では少しグレた感じの雰囲気を醸し出している。
そんな風貌とは違い、実際に話をしてみれば知性豊かなお坊ちゃま育ちの社員が多い。
セールスの中に必ず1人か2人は女性が配置される。この女性がとてつもなく綺麗な人が多い。ルパン三世に出てくる不二子ちゃんのようなスーパー美女だ。
顧客との接待ではいるだけで大活躍し筋肉ムキムキの野獣の中での眩い美女となる。
とにかく華やかなセールス、トレーディングである。
まとめ
外資系証券会社(投資銀行)の組織に関して少しお話をさせて頂きました。
投資銀行部門とセールス、トレーディング部門では雰囲気がまるで違うので面白いです。私は珍しく両方に所属した経験があるので今後もいろいろ面白い話ができたらと思います。