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※英文に接する際に気にかけてほしい重要ポイントを中心に解説しています※
今回の文法
- 不定詞の「意味上の主語」
- 主文の主語と不定詞句の主語が一致するケース
- 一致しないケース
- 「for ~ + to 不定詞」の構文で意味上の主語を明確にする
- 否定語
今回は不定詞の「意味上の主語」「否定語」に関して触れてみたいと思います。
前回は「主語(S)+他動詞(V)+目的語(O)+to不定詞」の構文に関して触れました。
この様な構文の場合は「目的語(O)」が人、代名詞になるケースがほとんどでその後に続く「to 不定詞」の意味上の主語になることで理解できただろうと思います。
以前私が受験したスコアも載せおきます。

TOEFL iBTの各セクションについての記事
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不定詞 「意味上の主語:主文と不定詞句の主語が一致している」【英語力を向上させるポイント】
これまで不定詞の様々な用法や構文を見てまいりました。
このあたりで頻繁に出てくるようになりました「意味上の主語」に関して触れてみたいと思います。
「意味上の主語」とは主文(主語+動詞)の主語と不定詞句の主語が違う場合に実際には節の主語ではないのですが意味を明らかにするためのあくまで「意味上」での主語が当てはまるのではないかと思います。
実際の文では主文の主語と不定詞句の(意味上の)主語が一致しているケースも多々あります。
これが一致していない場合、「意味上の主語」という言葉が登場するようになります。
まずは主文の主語と不定詞句の主語が一致しているケースを見てみます。
- He visited his friend's house to attend a regular meeting. 彼は定例会議に参加するため友人の家を訪れた。 ← 「主文の主語:彼」=「不定詞句の(意味上の)主語:彼」と一致している
主文の主語(S)は「He」になり「He visited his friend's house.」とここまでで文が完結しています。
その後の不定詞句も「He attended a regular meeting」と書き換えることができますので主語が「He」であり主文と不定詞句の主語が一致していることがわかります。
- It is very severe to solve environmental issues. 環境問題を解決することはたいへん厳しい。 ← この場合「It」は形式主語ではありますが一般の事例が主語の場合は主語は一致となる
次の例文では主語らしい主語が見当たりませんが一般の事柄に関して話をしているので意味上の主語は必要ありません。
「主文の主語」と「意味上の主語」が違うケース
これは先の記事でも触れたものになりますが「want」を使った定型的な例を1つ見てみます。
- I want you to play a guitar. わたしはあなたにギターを弾いてもらいたい。 ← 「主文の主語:わたし」と「不定詞句の意味上の主語:あなた」が一致しない
「意味上の主語」を 「for ~+ to 不定詞」で表現する
おそらく今までにどこかで聞いた構文だと思います。
「It is (was) 形容詞 + for ~ + to 不定詞」の構文で「~にとってto 不定詞することは形容詞だ」という訳になります。
この構文の「for ~」に入る部分が「意味上の主語」になります。一応主文の主語は「It」になります。
この意味上の主語が必要な理由は「for ~」の意味上の主語が無い場合、何が主語なのかさっぱりわからないので明確にするために入れる形になります。
- It is important for you to understand this subject. この教科を理解することはあなたにとって大切なことです。 ← 「意味上の主語」である「you」があるおかげで誰にとって大切なのかが明確になる
良くご存知の頻出構文ですがこの「for ~」の部分が意味上の主語になる事覚えておいていただければと思います。
不定詞の否定語
主文を否定する場合は動詞の前に否定に関連する助動詞などを置いて否定します。
主文では肯定文なのですが不定詞句だけを否定したいときもあると思います。そのような場合は不定詞句の直前に否定を表す「not」や「never」を置くことができます。
- The doctor warned not to take this medicine after dinner. 医師は夕食後にこの薬を飲まないように警告した。 ← 不定詞句の前に「not」を付けて「~しないように」と不定詞期内容を否定している
- I am determined never to go to the place. わたしは決してその場所へは行かないように決心している。 ← 「その場所へ行く」ことを「never」で強く否定している
不定詞句を否定することで文章に様々バリエーションを持つことを可能にしています。
まとめ
今回は不定詞の「意味上の主語」と「否定語」に関して触れてみました。
「意味上の主語」は主文と不定詞句の(意味上の)主語が一致するケースとそうでない場合があるということでした。
「意味上の主語」を明確にするために「for ~ + to 不定詞」の構文も紹介いたしました。
不定詞句を否定するには直前に「not」や「never」などの否定語を置くことで不定詞句のみを否定することができます。否定語を使用することで文章のバリエーションが増えると思います。
不定詞を見かけたら「これは~のケースかな?」と自問自答しながら見てみるとより理解が深まっていくと思います。
今回はここまでに致します。