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※英文に接する際に気にかけてほしい重要ポイントを中心に解説しています※
今回の文法
- 不定詞の完了形
- 不定詞の進行形
- 不定詞の受動態
今回は不定詞の「完了形」「進行形」「受動態」に関して触れてみたいと思います。
前回は不定詞で頻出する「主語(S) + seem to 不定詞」「主語(S) + appear to 不定詞」、そしてそれらの変形型の「It seems that 主語(S) + 動詞(V)」「It appears that 主語(S) + 動詞(V)」に関してお話しさせていただきました。
いろいろなところで見る機会のある頻出構文ですが意味合いは同じようなものですが違いがあるとすれば「seem to 不定詞」では少し推測の要素も含む場合があり、「appear to 不定詞」では実際の見たまま」を表現するあたりということでした。
以前私が受験したスコアも載せおきます。

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不定詞の完了形【英語力を向上させるポイント】
これまで不定詞に関係する様々な用法やケースのお話をさせていただきました。
今回は不定詞の「完了形」に関して触れてみたいと思います。
「不定詞に完了形??」と思われるかもしれませんが時制の関係で主文の動詞より不定詞句の内容の方が前になる場合は「to have 過去分詞(PP)」のかたちで表現することができます。
ここでまた前回に触れました「seem to 不定詞」「appear to 不定詞」を使ってみてみたいと思います。
- The American people seem to have created this methodology. アメリカ人たちがこの方法論を作り出したらしい(ようだ)。 ← 「この方法論を作り出した」のは主文の動詞である「seem」より以前のことになる
- You appeared to have noticed the tricks. あなたはこのカラクリに気づいていたようだった(気づいていたように見えた)。 ← 「このカラクリに気づいた」のは主文の動詞「appeared」より以前のこと
一つ目の例文ですが主文の動詞は現在形であり、「この方法論を作り出した」時期は以前のことになります。このような場合は不定詞句の完了形(過去の表現)になるので「to have 過去分詞(PP)」を使用することができます。
二つ目の例文も同様に「そのカラクリに気づいた」のは「appeared:~のように見えた」時期よりもっと以前の話であることから「to have 過去分詞(PP)」の不定詞句を作ることができます。
不定詞の進行形
不定詞の完了形(過去形)に続いて今度は進行形を見てみます。
進行形は「今、そこで進行していること」になりますので不定詞句は「~している」「~しかけている」といった意味合いになります。
不定詞句の形は「to be ~ ing(doing)」になります。
例文を見てみます。
- The building seems to be leaning to the south. そのビルは南の方角へ傾き続けているようだ(に見える)。 ← 不定詞句が進行形「傾き続けている」の形を取っている
「to be leaning to the south:南の方角へ傾き続けている」と現在進行していることに関して説明しています。
不定詞の受動態
今度は受動態(受け身)に関して進めてみます。
受動態とは「~された」という主語が受け身の状態になった時に使用される「態」になります。
「主語(S)が動詞(V)する」の形は能動態、「主語(S)が動詞(V)された」となれば受動態になります。
例えば能動態の「主語が叫ぶ」に対して受動態は「主語は叫ばれた」となります。「主語が怪我をさせた」と能動に対して「主語は怪我をさせられた」と受け身になった場合は受動態になります。
不定詞句の内容が受け身の場合は受動態での表現になり「to be 過去分詞(PP)」の形になります。
例文を見てみます。
- I do not want to be hit a home run anymore. わたしはこれ以上ホームランを打たれたくはない。← 不定詞句が受動態の形になっている
この例文では不定詞句が「to be hit a home run anymore:これ以上ホームランを打たれる」と「打たれる」という受け身になっています。
受け身の状態というのは様々な場面で使うことがあると思いますので不定詞の受動態は覚えていただければと思います。
まとめ
今回は不定詞の「完了形」「進行形」「受動態」に関して触れてみました。
「完了形」では不定詞句の内容が主文の動詞より以前のことであるばあい不定詞句は「to have 過去分詞(PP)」の形になります。
「進行形」では不定詞句の内容が現在も進行している場合に「to be ~ing」という形になります。
「受動態」に関しては副詞句の内容が受け身の場合、「to be 過去分詞(PP)」となります。
時制の問題などで出題されることもあるかと思いますがこのような用法があることを覚えておいていただければと思います。
今回はここまでに致します。