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※英文に接する際に気にかけてほしい重要ポイントを中心に解説しています※
今回の文法
- 動名詞:主文の主語と動名詞句の意味上の主語が一致するケース
- 意味上の主語(主文の主語と意味上の主語が一致しないケース)
- 否定語
今回は動名詞の「意味上の主語」「否定語」に関して触れてみたいと思います。
前回は動名詞の「名詞的用法・目的語」「名詞的用法・前置詞の目的語」に関してお話をさせていただきました。
「名詞的用法・目的語」では動名詞句が他動詞(V)の目的語(O)になり内容を説明するといったものでした。第5文型(SVOC)の文の時には動名詞句が他動詞の目的語になる時には「it」を形式目的語として置き、補語の後に本楽の目的語として動名詞句を置くことができました。
「名詞的用法・前置詞の目的語」に関して不定詞では配置することのできない「前置詞 + 動名詞」のかたちを取ることができます。特に熟語などは前置詞を伴うものが大半ですので動名詞をフルに活用することができるのが特徴です。
以前私が受験したスコアも載せおきます。

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動名詞の「主文の主語と動名詞の意味上の主語が一致するケース【英語力を向上させるポイント】
不定詞でもお話させていただきましたが文によっては主文の主語(S)と動名詞句の意味上の主語が一致するケースとそうでないケースがあります。
主文の主語(S)が動名詞句の意味上の主語が一致する場合は主語(意味上も含めて)が一つになりますので理解しやすいかと思います。
ごく普通に見られる動名詞を使用した文ではほとんどが主文の主語(S)と動名詞句の意味上の主語が一致しています。
例文を見てみます。
- My favorite thing is drawing a picture. わたしの好きなことは絵を描くことです。 ← 「主文の主語:My favorite thing」と動名詞句の意味上の主語が一致している
- He didn't like following rules of the high school. 彼は高校の規則に従うのが好きではなかった。 ← 「主文の主語:彼」=「動名詞句の意味上の主語」
2つ目の例文では「高校の規則に従う事」という動名詞句になっていますがこの従う人は主文の主語(S)である「彼」になりますので主文の主語(S)と動名詞句の意味上の主語が一致していることになります。
動名詞の「主文の主語と動名詞の意味上の主語が一致しないケース
次に主文の主語(S)と動名詞句の意味上の主語が一致していないケースに関して触れてみます。
このケースでは動名詞句の意味上の主語が一体何なのか(誰なのか)を明確にする必要が出てきます。
その動名詞句の内容を誰が(何が)「~すること」をしているのかを考えていけば理解しやすいと思います。
例文を見てみます。
- My sister likes my dancing the waltz. 私の姉は私がワルツを踊るのが好きです。 ← 「主文の主語(S):私の姉」はダンスを踊らない = 意味上の主語が必要
- I don't believe ABC university carrying out a reform for future. わたしはABC大学が未来のために改革を行うなんて信じない。 ← 「改革を行う」のはABC大学になるので主語(S)と意味上の主語が一致しない
1つ目の例文では主文の主語(S)は「私の姉」になりますが動名詞句を見てみると「ダンスを踊るのは私 = わたしが躍ること」となっていますので主文の主語(S)と意味上の主語が一致していません。
この様なケースでは所有格の代名詞を使って意味上の主語を明確にします。
2つ目の例文では主文の主語(S)は「わたし」になりますが未来のために改革を行うのは「ABC大学」になりますのでこちらも主文の主語(S)と動名詞句の意味上の主語が一致していません。
このケースでは意味上の主語である「ABC大学」が主文の動詞(V)の目的語になっている点がポイントになります。
所有格や目的語などを使って意味上の主語を明確にすればより一つの文で内容を理解しやすくすることができます。
動名詞の「否定語」の置き方
主文の内容ではなく動名詞句のみを否定する「否定語」に関して触れてみたいと思います。
否定要素のある語句(not, never 等)を用いて動名詞句のみを限定的に否定するので「否定語 + 動名詞」の順で置くことになります。
例えば「Not going to the park」となれば「公園に行かない事」という意味になります。
例文を見てみます。
- Never pretending ignorance makes you happy. 知らないふりをしないことはあなたを幸せにする。 ← 「never + 動名詞」により動名詞句内の内容だけを否定している
動名詞句の内容のみを限定的に否定するのでこ「否定語 + 動名詞」は慣れるととても使い勝手の良いものになりますので文章のバリエーションが増えるかと思います。
まとめ
今回は動名詞の「意味上の主語」「否定語」に関して触れてみました。
「意味上の主語」では主文の主語(S)が不定詞句の「意味上の主語」が一致しているケースとそうでないものがありました。
主文の主語(S)と不定詞句の「意味上の主語」が一致しない場合は「意味上の主語」を明確にする必要があります。その際には所有格(代名詞含む)や目的語(代名詞を含む)を使って「意味上の主語」を明確にします。
「否定語」に関しては動名詞句の内容のみを限定的に否定したい場合には「否定語 + 動名詞」の順に置くことで否定することができます。
「否定語」によって動名詞句を部分的に否定することができるので使い勝手も良く様々な文章に適用できると思います。
今回はここまでに致します。